坂本工務店:コラムSakamoto Column

    
家づくりノウハウ
    

2026.09.30

住宅の照明を徹底解説!!ダウンライト・間接照明・光の色・操作方法まで【前編】

私たち坂本工務店は、広島県福山市を中心に家づくりを行っている地域密着の建築会社です。

日々、お客様と向き合う中で感じたことや、よくいただくご相談をもとに、家づくりに役立つ情報をお届けしています。

家づくりでは、間取りや収納、動線などに比べて、照明計画が後回しになってしまうことがあります。その結果、実際に暮らし始めてから「思っていたより暗い」「もっと雰囲気のある空間にしたかった」と感じることも少なくありません。
照明は、ただ部屋を明るくするための設備ではありません。器具の種類や光の広がり方、明るさ、光の色、そして操作方法によって、住まいの見え方や暮らしやすさは大きく変わります。

今回は、照明器具専業メーカーであるオーデリック株式会社のショールームで実際の照明を体感してきました。

この記事では、住宅で使われる照明器具の特徴や選び方、便利な操作方法についてを、後編では、今回ご紹介する照明の知識をもとに、玄関やLDKなどでどのような照明計画ができるのか、具体的なプランについて詳しく解説しますので、ぜひご覧ください。

なお、本記事はオーデリック株式会社のショールームで実際に照明を体感しながら解説した動画をもとに構成しています。記事の内容をより詳しく知りたい方は、ページ下部の動画もあわせてご覧ください。


まず知っておきたい、照明選びで考える4つのこと

照明を選ぶとき、「明るければいい」と考えてしまうと、住み始めてからイメージとの違いを感じることがあります。

照明計画では、大きく分けて次の4つを考えることが大切です。

 ・何を、どこまで照らすのか
 ・どのくらいの明るさが必要なのか
 ・どんな色の光にするのか
 ・どのように操作するのか

例えば、部屋全体を明るくしたい場合と、食卓や手元だけをしっかり照らしたい場合では、選ぶ照明や光の広がり方も変わります。
また、昼間に作業をするときと、夜にくつろぐときでは、心地よく感じる明るさや光の色も同じとは限りません。
さらに、照明器具は設置した後に「思っていたものと違った」と感じても、気軽に配置を変えられるものばかりではありません。


だからこそ、まずはどのような照明器具があり、それぞれどんな特徴を持っているのかを知ったうえで、その場所でどんな光が必要なのかを考えることが、照明選びの第一歩になります。


ダウンライト|光の広がり方で空間の印象が変わる

ダウンライトは、天井に埋め込む照明です。住宅ではよく使われる照明ですが、同じダウンライトでも、光の広がり方や器具の大きさによって、空間の見え方は変わります。

▶広い範囲を照らす「拡散配光」

拡散配光は、光を広い範囲に広げるタイプです。
部屋全体を均一に照らしやすく、暗さを感じにくいため、住宅でも取り入れやすいスタンダードな配光です。
一方で、ダウンライトを配置する場所によっては、光がまぶしく感じたり、窓ガラスに照明が反射したりすることがあります。そのような場合には、ハイコーンタイプや、コーン部分が鏡面になっているグレアタイプを選ぶことで、まぶしさを軽減することができます。
ただし、これらはコーン部分が深いため、光の広がり方が狭くなり、壁や天井まで均一に照らしにくくなるという特徴もあります。

▶必要な場所に光を集める「ミディアム配光」

ミディアム配光は、拡散配光よりも光の幅を絞り、必要な場所をしっかり照らすタイプです。
例えば、ダイニングテーブルの上や手元など、明るさが必要な場所に光を集めることで、空間にメリハリをつけることができます。机上の照度を上げやすいため、明るい食卓を演出したい場合にも向いています。
ただし、拡散配光に比べると部屋全体は暗く感じることがあり、その場合は壁面近くにもダウンライトを配置することで、空間全体の明るさを補うことができます。

ダイニングテーブルなどの家具は、一度配置したらずっとそのままとは限りません。将来、向きや位置を変える可能性があるなら、特定の場所だけを照らすよりも、広い範囲を照らせる拡散配光を選んでおくと安心です。照明計画も、今の間取りだけでなく、その先の暮らし方まで考えておくことが大切です。

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口径の違いも、天井の見え方に影響する

ダウンライトは、明るさだけでなく器具の直径によっても印象が変わります。
動画では、直径75mmのダウンライトや、さらに小さい直径50mmのダウンライトが紹介されていました。

例えば、100Wクラス相当の明るさを持つ直径75mmのダウンライトは、器具を小さくすることで天井面をすっきり見せることができます。
また、小径のダウンライトを使うことで、照明器具そのものの存在感を抑えながら、必要な場所に光を配置することもできます。

ダウンライトを選ぶときは、単純に「明るいものを選ぶ」のではなく、

 ・光を広く広げたいのか
 ・必要な場所を重点的に照らしたいのか
 ・まぶしさを抑えたいのか
 ・天井をすっきり見せたいのか

といった目的から考えることが大切です。


ブラケットライト・ペンダントライト|照明を空間のアクセントにする

照明は、空間の印象をつくる役割もあります。
その代表的なものが、壁に取り付けるブラケットライトや、天井から吊り下げるペンダントライトです。特に玄関やトイレなど、比較的コンパクトな空間では、照明器具そのものをアクセントとして取り入れることで、空間の雰囲気を大きく変えることができます。

例えば、動画で紹介されたオーデリックの「アクアシリーズ」は、壁に取り付けるブラケットライトのほか、ペンダントライトタイプもあり、壁面に光を添えることでシンプルな空間にも華やかさや表情を加えることができます。

照明計画では、照明そのものを空間づくりの一部として考えることも大切です。特に面積の限られた空間ほど、小さな照明一つが与える印象は大きくなります。


間接照明|光源を見せず、壁や天井で空間を演出する

間接照明は、光源そのものを見せるのではなく、壁や天井に光を当て、その反射光によって空間を照らす方法です。
動画では、「コーブ照明」と「コーニス照明」が紹介されていました。
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▶コーブ照明|天井を照らす間接照明

コーブ照明は、折上げ天井などに光を仕込み、天井面に光を当てる方法です。
光源を直接見ることがないため、まぶしさを抑えながら部屋全体をやわらかく照らすことができます。

▶コーニス照明|壁面を照らして奥行きをつくる

コーニス照明は、壁面に光を当てる間接照明です。壁全体を照らすことで、光が空間に広がり、奥行きや広がりを感じやすくなります。
また、カーテンやブラインドに光を当てることで陰影が生まれ、空間にメリハリをつけることもできます。

ただし、コーニス照明には施工時に注意したい点もあります。
凹凸のある壁面では陰影が生まれやすく、表情のある空間になりやすい一方、凹凸の少ないクロスでは、クロスの継ぎ目やビスによるわずかな凹凸が目立つこともあります。


間接照明を取り入れる場合は、「どこに光を当てるのか」と同時に、「その光が当たる壁や天井がどのような仕上げなのか」まで確認しておきたいところです。

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さらに、間接照明は器具を選ぶだけでなく、どのような寸法で施工するかによっても仕上がりが変わります。

例えば、間接照明を設置するための「ふところ」の寸法によって、光の当たり方や空間の見え方は変わります。また、LED器具は放熱も考慮する必要があるため、カタログに記載されている器具と仕上げ材との距離を守って施工しなければなりません。


さらに、仕上がってから「器具を取り付けるための手が入らない」ということがないよう、施工時の作業性まで考えて寸法を決めておくことも必要です。

間接照明は、器具選びだけでは完成しません。光をきれいに見せる寸法と、施工できる納まりまで考えて初めて成立します。


フットライト・センサー照明|毎日の動きを考えた照明選び

帰宅時に荷物を持っていたり、お子さんの手が汚れていたりすると、スイッチを探して壁に触れることが意外と手間になるものです。そんな場面では、人感センサー付きのダウンライトを取り入れることで、よりスムーズに出入りできます。

また、夜中に廊下やホールを通る際には、天井のダウンライトがまぶしく感じることもあります。人感センサー付きのフットライトなら、必要なときだけ足元を照らすことができるため、夜間の移動にも便利です。明るさに応じて点灯するタイプや、コンセント付きのタイプもあります。

家の中で「いつ、どこを通るのか」を想像してみると、必要な明かりの位置も見えてきます。昼間には気にならなかった場所が、夜になると使いにくく感じることもあるためです。


光の色と明るさ|過ごし方によって心地よさは変わる

動画では、主に次の3種類の光が紹介されていました。

 ・電球色:温かみのあるオレンジ色の光
 ・温白色:電球色と昼白色の中間にあたる光
 ・昼白色:白っぽく、作業しやすい光

例えば、作業をする場所には白っぽい昼白色、食事を楽しむダイニングには温かみのある電球色というように、空間の使い方によって選び方も変わります。
玄関では、動画の中で電球色または温白色が紹介されていました。

また、リビングのようにくつろぐ時間を過ごす場所では、明るさや光の色のバランスも空間の印象に影響します。複数の照明を使う場合、光の色があまりに多いと、まとまりのない印象になり、落ち着かない空間になることもあります。
そのため、時間帯や過ごし方によって明るさや色を変えたい場合には、調光・調色ができる照明器具を選ぶ方法があります。


朝は昼白色、夜は暖かみのある光へ。食事をするとき、映画を見るとき、読書をするときで明るさを変えることができれば、一つの空間でも過ごし方に合わせた光をつくることができます。


オーデリック「CONNECTED LIGHTING」|光を暮らしに合わせて操作する

ここまで紹介してきた照明器具は、どのように操作するかによって使い勝手も変わります。
動画では、オーデリックのBluetooth対応照明**「CONNECTED LIGHTING」シリーズ**が紹介されました。


CONNECTED LIGHTINGでは、照明の明るさや色温度、どの照明を点灯・消灯するかといった組み合わせを、一つの「シーン」として登録できます。
例えば、

 ・朝は爽やかな昼白色
 ・夜は落ち着いた暖かみのある光
 ・映画を見るときは間接照明を中心に
 ・食事をするときはダイニングを明るく
 ・読書をするときは必要な場所に光を集める

といった設定を、そのときの過ごし方に合わせて切り替えることができます。

CONNECTED LIGHTINGシリーズでは、用途に応じてさまざまなコントローラーが用意されています。

また、スマートフォンによる操作も可能で、スイッチを3回入・切することでペアリングし、最大6グループまで登録できます。
スマートスピーカーを使用する場合は専用タブレットが必要になりますが、音声による操作も可能です。


動画内では、実際に音声で「明かりを消して」「白くして」「オレンジにして」「明かりを暗くして」といった操作や、「5分後に消して」というタイマー機能も紹介されていました。


照明の操作方法を工夫すると、スイッチを減らせる

最近の住宅は、リビングを中心に各部屋へアクセスする、コンパクトな間取りも増えています。
玄関からリビングへ入る、水回りへ向かう、2階へ上がるなど、リビングに複数の出入口がある場合、それぞれの場所で照明を操作できるようにスイッチを設けると、一つの照明グループに対して3か所にスイッチが必要になるケースも出てきます。

さらに、LDKではダイニング、リビング、キッチンと照明のグループを細かく分けるほど、必要なスイッチも増えていきます。ニッチにまとめたとしても、そこへ給湯器のリモコンやインターホンなどが加わると、壁面がごちゃごちゃした印象になりがちです。

動画で紹介されたオーデリックのCONNECTED LIGHTINGのように、リモコンや音声で照明を操作できる仕組みを取り入れれば、こうしたスイッチを減らすことも可能です。
見た目をすっきりさせることはもちろん、動線によって増えてしまうスイッチを整理できれば、工事費の削減につながるケースもあります。


まとめ

照明器具は、間取りや設備に比べると、打ち合わせの後半まで具体的に決められないこともあります。しかし、住み始めてから毎日使うものだからこそ、明るさだけで選んでしまうと「思っていた雰囲気と違う」「使いにくい」と感じる原因にもなります。


だからこそ、照明器具を選ぶときはデザインだけで決めるのではなく、それぞれの特徴を知り、光の広がり方、設置する場所、過ごし方、そして操作方法まで考えることが大切です。
そうすることで、照明は単なる「明かり」ではなく、暮らしをより便利で快適にする設備になるのです。

今回ご紹介したオーデリックのショールームのように、実際に光を見て、明るさや色、器具の大きさを確認することも、完成後のイメージ違いを減らす一つの方法です。
後編では、今回ご紹介した照明器具や光の知識をもとに、玄関・廊下・LDKなど、それぞれの空間でどのように照明を組み合わせるのかを、動画で紹介された具体的な照明プランとともに解説していきます。

こちらの内容はYouTubeでもご紹介しています。
【オーデリック 照明計画】照明でお部屋はここまで変わる!失敗しない照明計画を徹底解説
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